JR目黒駅を降りると懐かしい。30年前に初めて東京で暮らした街が目黒です。
JR目黒駅から権之助坂を下りると、アーケード付きの商店街が続き、交差点の向かい角にある大鳥神社を過ぎてゆるやかな坂を上がっていくと東急ストアが今もあって目の前に元競馬場前という名前のバス停がある。バス停の先を左に入ると下目黒4丁目。閑静な高級住宅街が広がり、歩いて坂道をゆるく降りたところにアパートがありました。
大鳥神社
当時のアパートは1階が大家で2階を貸間用に改造したもの。風呂が付いてなくて近くの銭湯(今は廃業)に毎日通ったことは今思うといい思い出です。アパートの目の前には林試の森という森があって、夜は都会の中とは思えないほどしんとしていて、風が吹くと森の木々がざわつき、夜中に銭湯から帰るとき、漆黒の森の木々を見上げると木々のざわつきに不気味さを感じるときも。
銭湯の前には目黒不動尊の庶民的な商店街が続き、アパートに引っ越してしばらく生活に慣れると、不動前駅まで歩いて、不動前駅から東急目蒲線で目黒駅まで向かう通勤ルートに変わりました。東急目蒲線は目黒駅と蒲田駅を結ぶ路線で、目蒲線を走るグリーン色の車両は30年前の当時も東京にしてはずいぶんとレトロな電車で、ローカルな路線だなと感じるものでした。
春は桜がきれいな目黒川
九州から東京にきて東京駅前の志賀国際特許事務所に勤め始めた頃の話です。